由縁の月(ゆかりのつき)は、
昔は遊女だったが 今は身請けされた女性の話です。
遊女というのは大変つらい仕事だけれども、遊女の頃はたまには好きな男性に逢うことができた。
でも、好きでもない人に身請けされた今は、家から出ることも 人に会うこともままならない。
今は恋しい人に全く逢えなくなってしまい、さびしく思い月を眺める…。
こちらの人形は、遊女のときの打掛を肩に掛け、
好きな人に会えた頃に思いをはせる様子を 作製しました。
落ち着いた色の着物と 鮮やかな色の打掛とのコントラストが、今と昔を表しているかのようです。
〔サイズ等の使用〕
横 約17cm 高さ 約24.5cm 奥行き 約16cm
有禅染和紙、針金(人形の芯)等を使用しています。